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2023/1/10

2023年6月1日、欧州単一効特許の制度が開始されます。これにより、従来のような権利化したい国ごとの有効化手続が不要となり、特許査定を受けてから１ヶ月以内に欧州特許庁に単一効申請を行うだけで、統一特許裁判所協定の全ての加盟国において有効な特許（単一効特許）を取得することが可能となります。単一効特許のメリットは、権利を取得したい国が多い場合に、特許の維持年金の金額や侵害訴訟の訴訟費用を安く抑えることができる点です。

なお、既に取得した従来の欧州特許を単一効特許に変更することはできません。しかし、既に取得した従来の欧州特許に関する取消手続も統一特許裁判所の専属管轄となるため、一回の取消手続で全ての加盟国において特許の効力が失われる恐れが生じます。これを回避する手段としては、統一特許裁判所による専属管轄から本件特許を除外する手続（オプトアウト申請）が設けられています。オプトアウト申請は、2023年3月1日から手続可能になる予定です。